November 07, 2008

Red Cliff

日頃からこのブログをチェックしてくれている友人とレッドクリフ、観てきました。(ちゃんとレビュー書いてますよ)

夏前、初めて予告編を見てからずうっと待ちに待った上映。期待通りでした~!!!!

カンフー映画好きだという時点で大分変な目で見られている私ですが、女性が三国志好きってそんなに変かな?わたしはかなりの中国史好きです。歴史も好きだし、子供のころ読んだ三国志 、水滸伝、西遊記などに未だにワクワクします。読んだのは実は岩波の子供向け文庫版(これ
)。普通に読む本だと思っていたので(本当に、純粋に)、周りに殆ど三国志を読んだことがある人がいなくて驚きました(一緒に映画に行った友人と、台湾人の友達のみ)。血が躍るとは将にこのこと、と思うくらい劇的で、しかも詩的な世界です。

恥ずかしながら、友人に言われるまでRed Cliffが赤壁だとは気が付かなかった~。Cliffって崖って単純に覚えていたせいもあるし、Cliffっていったら切り立った崖を上から足が竦みそうになって見下ろしているイメージじゃないですか(・・・私の英語学習はそうやって、すべてイメージで成り立ってるみたい)。確かに下から見上げたら壁だった。。。

映画の出来は大満足。流石John Woo監督。戦闘シーンのアクションがすさまじい。キャストも抜群だし、映像も綺麗だし。
今ではハリウッド映画の監督ばかりしている方ですが、台詞の掛け合いや間の取りかた、流れるようなシーンの撮りかた、詩情の取り入れかた、非常に中国文学らしい出来に仕上がっています。
漢文を読んだり(高校時代の記憶のみ)、中国人の書いた英語のエッセイなどを読んだりしていると、中国語って非常に叙情的で装飾的ですよね。映画を観ていてもそれを感じます。そこが日本映画やアメリカ映画と違ってていいな。

ストーリーは赤壁の戦いだけにフォーカスしています。三国志ってご存知のとおり非常に長くて、3人の武将の若いころから老年(50代)まで、さらに息子たちの世代になってやっとカタが付くんですよね。戦いも一杯あるし、戦っていない時代も一杯あるし、どこかにフォーカスしないと司馬遼太郎の小説のように(NHKの大河ドラマのように)なってしまいます。そういう意味で本作はハリウッド映画らしく「一点集中型」。私は好きだな。

最後に、もうひとつ感心したのは、スタッフが殆ど中国人だということ。SFX(アメリカ)や音響(意外と日本が多かった)以外のクレジットは95%くらい中国人でした。映画産業のレベルがこんなに上がっているということに驚き。当然といえば当然か。

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