October 31, 2012

これからの消費のかたちと生きかた

最近意識しはじめたことですが、お金の使いかた、買うものの選びかた、そういったものが変わってきているように思います。特に、自分についてはハッキリそう言えます。

応援したいから買う。

検索すると「エシカル消費」や「応援消費」などという言葉もあるようです。でも、この2者には大きな違いがある。エシカル消費が「どうせ買うならより社会的に正しい企業から」といった意味合いであるのにたいし、「応援消費」は「今すぐどうしても必要なものでなくとも、とにかく買うことによって応援したいから買う」という意味合いが含まれていると思います。私は後者に近いです。
応援消費という言葉は震災の後で随分使われるようになった様子。私は普段マスメディアに殆ど触れていないので、「こんな言葉あるかな?」と検索してみて初めて一般に使われる言葉だと知りました。被災地を応援するために、東北のものを買いましょう、という文脈です。
(ちなみに、今見つけたこの記事は「だから真のCSRを頑張りましょう」と言っていますが、それは違うと思う。もちろん、マイナスにはなりませんが。)

それを最近意識するのは、例えば本や雑誌を買うとき。
確かにね、家は本だらけになりますよ。でも、わたしは物書きで食べていく人を応援したいし、いい本を出す出版社が無くなってほしくないんです。
内容を読むだけなら図書館でも借りられるけど、それでは応援していることにならない。ので買います。

例えば、道東の商品を買うとき。
北海道が好きになって、とくに道東に住んで食べていける人を増やしたいので、地産の商品を見つけたら買うようにしています。

ここ1週間で、ナガオカケンメイさんと津田大介さんの有料メルマガに登録しました。ナガオカさんは集めたお金で地方のロングライフデザインが生き残っていく活動をされているし、津田さんのオルタナティブな政治メディアを作る資金が欲しい、という目標に共感したから。

毛糸もね、近頃は一念発起して起業し毛糸を自分で作るような人の毛糸を買っています。その土地の産業にとっても、雇用にとってもいいことだし。

180°Southという、若者がパタゴニア創始者たちの足跡を辿る旅をするという映画を見て、パタゴニアが本気で「パタゴニア」を保全したいと思っていることを知り、心から応援したいと思いました。

気が付くことは、「人」を応援しているということ。そして、その「人」たちは既存の枠組みから出てなんとか自分で食べていこうとしている人たちです。(あ、出版社は違いますね。彼らも変わる必要があるんだと思う。でも本は別格。)
普段色々な現実的な理由からユニクロでも買うし電化製品も一般消費財も買うけれど、こういったものは出来れば減らしたい。

もちろん、普通の企業の製品を買うことでその会社を応援していることにはなるのですが、これからの時代、人の顔の見えない企業がちょっといいことをするだけで応援してもらえる世の中ではなくなるという気がしています。

強い決意を持った生きかたをしている個人を、それに共感した人が応援していく、そんなストーリーが大事だし、それがこれからのマーケティングなのかな、と思う。これからの生きかたなのかな、とも。

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