March 15, 2010

囲碁 その2

一瞬「ヒマ!」っていう日があってネットをして過ごすのもつかの間、最近三寒四温のように仕事も忙しくなっています。とはいえ、ほぼ同じ時間(だいたい7時から8時のあいだ、金曜日などは6時過ぎ)に帰っているので周りの人には気づかれていないと思いますが。。。考える時間が増えると頭が疲れてしまって、編み物をして気分転換をしないと寝れないし、寝ないと回復しないし、朝の時間も厳しい日々です。毎日4~5時間睡眠という人が羨ましい。わたしは7時間寝ても頭が疲れているときがあります。(短時間睡眠でよい人というのは、遺伝子で決まるみたいです。)

最近は気分転換に囲碁が加わりました。この間初めて参加したイゴアミーゴの会、2回目も行ってきました!まだ全然勝てません。

囲碁は頭脳ゲームだと言う人がいますが、やり始めて分かったことは記憶力と経験のゲームだということです。本当に頭の良さだけで競うのであれば、ルールさえ覚えれば10代、20代の頭脳がピークの人が一番強いはず。勉強をして色々なパターンを覚えれば強くなるというのは、暗算と同じ、勉強と記憶の問題です。だから日本でこんなに人気があるのかもしれません。年を取っても場数を踏んでいる分、若い人の瞬発力にはない強みに恵まれて勝つことが出来ます。先に始めた人には最初のうちは追いつくことが出来ませんが、人間の記憶力には限界があるので、あるところまで行くとみんな伸び悩んで同等になってくるんだと思います。(推測ですが。ちなみに、プロはまた違うのかもしれない。)

うちの母など、ゲームに負けると悔しいからやりたくない、というのですが、わたしは負けるのは全然平気です。もちろん負けていい気はしないし、負けたくないと思うから勉強をしようと思うのですが、囲碁みたいに経験に応じて強くなれるゲームで先輩に負けても、別に経験が違うから仕方がない。(負けるのは頭の良さの差ではないと自信を持てるということ。)でも、そう思えない人は負けると落ち込んでしまうのかもしれません。

昨日最後にプロの先生と置き碁(弱いほうがあらかじめ盤上に石を置いてから始める)をしてメタメタに負けました。先生に「これは駄目なので、やり直してください」と何度も駄目出しをくらい、なおかつ玉砕しました。教科書に載っているようなスゴい緊迫する局面になって「ここが戦いどころ」と教えてもらったことが、良い勉強になりました。

でもそれ以上に学んだことはリーダーシップとマネジメントです。

一緒に参加した同じ会社の方とペアで先生と対戦したのですが、私のほうが少し勉強していたのでついつい口を出してしまって、途中から先生と私の一対一のようになってしまいました。
私はこれまで部下やスタッフがいて仕事をしたことがなかったので感じたことがなかったのですが、これじゃあ駄目なんですね。もちろん自分でやったほうが納得性が高いし成功する確率もあるのですが、所詮相手は先生。初めから勝てる訳がない試合で、少しでも自分の力をプルーブしようとパートナーやチームメンバーの考えを軽く扱うと、学ぶのも失敗するのも成功するのも自分だけ。チームメンバーがやる気を失って思考停止になってしまうと、いつまでたってもチームが一人分の力 から大きくなっていかない。自分と同等に考えてくれるパートナーを育てていかないと、いつまでも自分一人の力から二人分、三人分にならないんですね。二人の頭を寄せて考えれば、自分が見落とした手も見つかっていたかもしれないのに。ただ石を置くだけだったら、というか、単純な作業をするだけだったら、大学生のバイトでもできます。
昨日の対戦では、パートナーの失敗覚悟で ちゃんと彼女の意思に任せてあげられなかったことが、先生に負けたこと以上に(というか、勝てる訳がない)とても悔いが残りました。なんとなく帰りにやる気を失ってしまった様子だったので、申し訳なく思いました。
もちろん、自分の頭で考える習慣がない人には向いていないゲームかも知れません。対戦中は側から口を出しちゃいけないので、誰も助けてくれない。いつまでも「自分には分からない」と言っていたら、対戦相手に失礼です。周りの人が「こっちのほうがいい」と言っても、それに流されず自分の意見を持つことが大事。自分の意見が違ったら、とことん戦うことが大事(これは今の上司から学んだ)。 だけど、誰でも初めから自分の頭で考えることが出来るとは限らなくて、やっぱり周りの人がサポートして気づかせてあげないといけないんだなあ、と思ったのでした。
偉そうなことを書いていますが、こうやってチームを育てて力を大きくできる人が良い経営者になれるものだと、非常に学びがあった一時間でした。

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