June 02, 2010

Milk

やっとTsutaya Discasで順番が回って来て、観ることができました。ショーン・ペン主演のMilk。

70年代に全米で初めてゲイで公職に就いた、ハーベイ・ミルクという人物を描いた映画です。いまではサンフランシスコ、それもカストロ地区はゲイのメッカであり、手をつないで歩いている同性カップルを見ても全く驚かないし普通なのですが、ミルクがこの地区に東海岸から越して来たときはゲイはヒッソリと目立たないように暮らしていて、それでも嫌がらせを受けます。近隣のいざこざを仲裁しているうちに地区のリーダー的存在になり、選挙に立候補。そのような葛藤と仲間との交流や愛を描いています。

映画自体スゴく良かった。脚本やカメラワークなど。それから、普段ゲイではない俳優の、ゲイの役となった途端に目つきが全然違うところ。社会的には隠しているんだけど、本人たちには分かる程度の、微妙な色気。

他の映画で良く見かける俳優の70年代ルックが何とも言えなくカッコいい。顔からずり落ちそうな眼鏡やぴっちりのシャツ。

ショーン・ペンの役者ぶり。ほんとに大した俳優だなと思う(と、このブログにもこの前も書いた、監督作Into the Wildを観たとき)。アクターズ・スタジオ1998年収録の回がたまたまツタヤにあったので、借りてみました。ちょうどDead Man Walkingが公開されたあと。あの時点までで傑作が幾つもあるけど、それからの活躍ぶりを考えるとまたあんなインタビューをやって欲しい。
彼が言っていたのは、観客が映画館で非現実的な世界の冒険に興奮して、そして映画館を出て来たら余計に寂しくなるのは、それは映画による裏切りだ、ということ。彼が好きなのは実際触ることのできる現実の中の詩的な瞬間を映画にすること。平凡な出来事のなかに非凡な世界をみること。
Internet Movie Data Base - Sean Penn

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