January 22, 2012

猪谷スタイル



完璧にはまっているので、こんな本も入手しました。
数年前にINAXギャラリーで開催されたらしい猪谷さんの回顧展示録。
行きたかった。

この本には彼のもっと晩年の文章や写真も掲載されています。
たとえば、 ハウスカー。
72歳で運転免許を取得してからキャンピングカーの先駆けのようなものを作り始める。中をどんどん改造して、それで好きなところへ行き、スキー。
(88歳で骨折してから2年かけてリハビリをし、またスキーを滑っていたというから。。。驚き。)その車中の工夫の良く出来ていることと言ったら。自分が車内にいることで車内に結露が出来、それがリネン類を湿らせることについても解決課題としてメモされていることなどから、どれほど細部までこだわられていたかが窺えます。

「現代のダヴィンチ」とも周りの人からは言われていたらしい猪谷さんの真似は到底できないのですが、わたしも心がけようと決めたことは幾つかあります。
その1。不便を感じているものを放っておかないこと。たとえば、すごく小さいことなんですけど、バスマットのブランドタグや洋服の洗濯タグなど、着ながら「邪魔だなあ」と感じていたのにそのままにしてました。すぐカットすべし。物の置き場なども、片付けにくかったりするのを放っておかないで、工夫して考える。
その2。整理する。これはもうどう仕様もなく困っているんだけど、毛糸や本、DVDなど何でも適当に放り込んでいること。放り込み方になんとかルールを付けてきちっとしたい。猪谷さんだったら何でも色別や用途別に整理して、インデックス化してたはず。
その3。メモは一カ所に取ること。わたしはどちらかというと手で書いて考えるほうなのですが、いつも適当な紙にメモを取るので、結局整理しきれず用が済んだら捨ててしまいます。ノートを沢山持っているんだけど、その時々で色々なノートにメモしているので、何が何処にあるか分からない。そう考えると、いつも使っているモレスキンは(大きい方でも)小さすぎる気もして、いいノートないかなあ、と悩む。
染織の先生もメモ魔で、色々なものの作り方から料理のレシピまで、全部メモが残っている。教室で教えるときはそれを出して来てはコピーを取って、生徒にあげたり。工夫をしたそのときに記録しておくことって、あとで検証して改良する際にも本当に大事だな。仕事においても同じで。
昨日潜り込んだ都市工の授業。教えてらっしゃる方は都市計画家で先輩なのですが、最近若い人が手が動かないと仰ってました。手を動かす方が早く考えられ、決断が早くできる、と。コンサルでも同じですが、画面上でいきなりパワーポイントを作り始めてしまうと、PC上で自分が作業が簡単にできるかというバイアスが掛かってしまって、根本的な考えが出来ない気がします。メモを一カ所に取るに加えて、手を動かす、にも一票。

猪谷さんの編物メモ、なんとかして拝見したいなあ。

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