August 19, 2011

Dr. Dolittle



最近色々本を買ったり借りたりしては全然読み切れないのですが、それなのに本棚に在庫してあった雑誌を引っ張りだしてきて夢中に読んでます。

引っ越して大きな本棚を買ってからというもの、これまで場所が無くて隠していた雑誌たちが一斉に陳列されて気持ちいい。しかもその多くは読みたくて買ったのにまだ読んでいないものなので、正直なところ、本屋さんに行かなくても家で本棚を眺めるだけでワクワクします。本屋さんの膨大な中から探さずとも、目に入る全部が読みたい本というワクワク感。

絵を描こう、なにか糸や紙を取り出してきて工作しよう、と思っても、参考図書は全部そこに揃っている。幸せ。

つまり、数日前に名札を作ろうと本棚を眺めていて、去年の「考える人」のドリトル先生特集号を見つけたのです。そういえば、どうしても読みたいと思って買ったのだった。

良くある「ハリーポッターファンのためのロンドン紀行」みたいなノリの「ドリトル先生のイギリス」特集だと思いきや、やはり「考える人」なので深かった。福岡伸一先生の案内だし。ドリトル先生が「フェアネス」の人だとは、子供の時分にはまったく思いつかなかったことでした。(フェアネスという言葉も知らなかったけど)

わたしも「ドリトル先生」の語り手であるスタビンズ君と同じ年頃、10歳から11歳でシリーズ全巻を読破したという事実を誇ってきたのですが(勲章が欲しいくらい、なぜなら全巻分厚い)、正直、わたしの人生に「ほんわかしたもの」は与えてくれているとしても、それ以上の影響は受けていないと思うのです。それが、こんなに多くの方々、しかも生物学者や自然科学者に影響を与えているというのは驚き。
わたし実は生物学や生態学にとても興味があるのですが(まあ、環境政策やデザインを専攻していただけあって)、それはというと8歳だか9歳ごろ見た「地球大紀行」と高校の生物の先生の影響です。ドリトル先生じゃない。
それから、これまで累計で500万部以上売れているというのに、あまり読んだという人に行き当たらないのも不思議。

もうひとつ驚いたのは、「ドリトル先生アフリカへ行く」の中の黒人の男の子に対する描写など、政治的に正しくないということで、英米では一時期Out of Printになったり一部が削除されたりしていたということ。だから英語圏では日本ほど知名度が高くないのだとか。(エディーマーフィーの映画は別として)

特集を読んでいたらまたドリトル先生が懐かしくなって、無性に読みたくなりました。「考える人」恐るべし。いま市中の雑誌の中で、(たまに質のバラツキはあるにせよ)編集が最高に素晴らしい雑誌の1つではないかなあ。

Thank god it's Friday, everyone!

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