November 23, 2009

思考の整理学(外山滋比古)を読んで考えたこと

読み終わりました。そこまでの本でもないですが、いろいろと気づきもありました。

このところかなり関心をもって考えているテーマは、どうやって情報を絞り込むか?ということです。また、埋もれてしまう情報をどうやって整理するか?というのも関連してあります。

最近また新聞を取り始めましたが、正直言って読むのがつらい。社会人なんだから政治欄や経済欄をせめて読もう、と時々に気合いを入れます。でもつらい。新聞が分厚すぎて持ち運ぶのも面倒だし、電車で広げるのも面倒なので鞄から出すのがおっくうだし、会社に行くとなんだかんだ仕事が立て込んでいてすぐ夕方になってしまうし。家は玄関の外にポストがあるので、通勤のときに新聞を取っています。もちろん、いつもより30分早く起きて家で読むのがベストなのですが。でも、そもそも、あんなにページ必要なのかな?それが世の中に何十誌もあるのかと思うと、その文字の量と毎日捨てられる紙の量に圧倒されてしまって、頭がぼーっとなってきます。
一日読まないとそれがさらに溜まってしまって、ますますぼーっとしてしまいます。
新聞だけではなく、雑誌も、仕事関係のニュースクリップも、とにかく凄い量です。最低限読むだけでも結構時間を取られて、自分の好きな読書をする時間がかなり削られます。

加えて、今ではブログもあるし、ソーシャルネットワークもあるし、Twitterもあるし。。。もちろんメールもあるし。テレビのニュースやコマーシャルまで加えたら、私たちの頭の中で処理しなければならない情報量は膨大になります。最近、こういった総てのことにとても疲れ、うんざりしています。

外山さんの本を読むと、かつてはどうやって情報を集めるかに苦心していた様子が分かります。そのうえで、折角集めた情報を埋もれさせずに、現代のようなPCの検索機能なしにいかに引き出すか工夫していた苦労が分かります。
この辺は別に全然参考になる話ではないのですが、ただ、20年ほど前までは情報は得難く、吟味され、そして得られた情報は大切に扱われ、記憶され、なんども復唱され、人の人生に影響を与えていたのだな、と思いました。今はほぼすべての点についてその逆だと思います。新聞や雑誌、他の人の書いたものを読んでいても、誤字脱字は多いし内容もきちんと吟味されていないものも多い。良いコンテンツを探すのが大変になって、その探索コストがわたしに重たくのしかかっている気がしてなりません。日経新聞も自分の会社や自分が関わっている業界の話の部分を読んでみるとよくわかりますが、情報が薄っぺらく往々にして間違いもあります。それだったら、新聞も週に1回でもいいのではないかと思ってしまうのです。

脱線してしまいましたが、外山さんの本を読んで心がけようと思ったのは、やはり忘れないようにコマメにノートを取ること、思いついたことをすぐには人に喋らないこと(これについては現代的ではない気もして色々と思うところもあるのですが)、自分が書いたものを吟味すること(エディットする、音読して精査する、などなど)などです。特に新しいこともありませんが、わたしにとって気づきもありました。

2 comments:

lnothers said...

はじめまして.
私も少し前に読みました.
論文をかくための基本ということで、
大学生には未だに不動の人気を誇っていますね.
ー教授がやたら勧めるっていう理由もありで;
その分ブログは場所を取らずに整理できて
ある意味理にかなっているのかもしれませんね

sparklesunited said...

コメントをありがとうございます。
正直、論文を書くのに役に立つかどうかは分からないのですが、自分の知のストックをどうやって作っていくかを考える良いきっかけになる気がします。
ブログは上手く使いこなしたいと思いつつ、出来ていないのが悔やまれます。。